知らぬ間に婚姻届が出されたときはどうすればよいか

双方の合意がない届出は無効になる

婚姻は当事者に婚姻の意志がなければ無効である。（民法７４２条１号）

そして、婚姻届は当事者が署名押印し、かつ届出の時に届出をする意思が続いて存在することが必要である。配偶者があるものは重ねて婚姻することはできない。（民法７３２条）

婚姻届無効の調停を申し立てる

もし、知らぬ間に婚姻届を出された場合は、まず相手方に婚姻無効の調停を裁判所に申し立てることである。無断届出をしたことが明らかになったところで、合意に相当する審判で、婚姻無効を認めてもらうことになる。（家事裁判法２３条）

つぎに、もしも調停では片付かなかったようなときは、同じく家庭裁判所に対して婚姻無効の人事訴訟を提起しなくてはならない。そこで正式な判決をしてもらう。

婚姻の無効・取り消し

①　婚姻の無効（民法７４２条）
人違いその他の事由によって当事者が婚姻する意思がないとき。
当事者が婚姻の届出をしないとき。

②　婚姻の取り消し（民法７４３条〜７４７条）
婚姻禁止規定（民法７３１条〜７３６条）に違反しているとき。
詐欺又は強迫により婚姻したとき。

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