詐害行為取消権

詐害行為とは

債務者が債権者を害することを知りながら、自己の財産を不当に減少させる行為のことです。

詐害行為取消権とは

債権者が自己の債権を保全するため、債務者が行った財産処分行為（詐害行為）の取消しを裁判所に請求することができるという権利です。
詐害行為取消権を行使するには、以下のすべての要件を満たす必要があります。

詐害行為取消権の行使要件

①財産権を目的とした行為であること
②債権者を害する行為（詐害行為）であること（債務者が無資力）
③被保全債権が詐害行為の前の原因に基づいて生じたものであること
④被保全債権が強制執行により実現できるものであること
⑤債務者、受益者及び転得者の悪意

詐害行為取消権の行使方法

詐害行為取消権は、債権者が自己の名において裁判上で行使しなければならず、裁判外で行使することはできません。

詐害行為取消権の期間の制限

以下のいずれかの期間が経過したときは、提起することができません。
・債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から２年
・行為の時から１０年

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