民事事件について

私人間の生活関係に関する事件で、個人の間の法的な紛争、主として財産権に関する紛争の解決を求める訴訟です。例えば、貸金の返還、不動産の明渡し、人身損害に対する損害賠償を求める訴えは、この類型に入ります。この類型の訴訟は「通常訴訟」と呼ばれ,民事訴訟法に従って審理が行われます。刑事事件は犯罪を取り締まるものですから、当然警察が介入しますが、民事事件には警察は介入しません。

<民事事件の種類>

地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所における民事訴訟事件の中で、主なものは以下のとおりです。

1. 通常訴訟事件

人事訴訟法、行政事件訴訟法等に定められる特別な訴訟手続きによらず、また、手形・小切手訴訟事件に関する特則等によらないで一般的な民事訴訟法の手続きにより審理裁判がされる、地方裁判所での通常の訴訟事件をいいます。貸金請求訴訟や土地所有権確認請求訴訟、土地境界確定訴訟等の一般的な訴訟事件で、多くの訴訟事件がこれに当たります。
  

2. 手形・小切手訴訟事件

手形・小切手金の支払い及びこれに付帯する法定利率による損害賠償を求める訴訟事件で、証拠を制限して迅速に審理し、判決には仮執行宣言を付すなどにより、正当な手形所持人が迅速に権利を実現することができることを目的とした特別訴訟手続により、審理・判決される事件のことです。
  

3. 人事訴訟事件

 人事訴訟法2条各号に定める離婚の訴え等の婚姻関係訴訟事件や認知の訴え等の実親子関係訴訟事件、離縁の訴え等の養子縁組関係訴訟事件をいいます。なお、管轄は家庭裁判所となります。
  

4. 簡易裁判所の訴訟事件

(ア)少額訴訟事件
特に少額(訴額が60万円以下の金銭支払請求事件)で、複雑困難でないものについて、訴額に見合った経済的負担で、迅速かつ効果的な解決が得られるような手続きで審理・判決される事件のことです。原則として、1期日(1回の出席)で審理を完了します。

(イ)通常訴訟事件
基本的には、地方裁判所の場合と同じですが、簡易裁判所の訴訟手続きに関する特則の規定が適用されるので、若干手続きが簡単になります。なお、訴額が140万円以下のものに限られます。