実印と認印について

実印と認印についての注意

《どんな印でも効果は変わらぬ》
「証書に押してあるのが実印ではなかったのですが、証書は無効でしょうか」
こんな質問をときどき耳にするのですが、法律では実印であろうと普通の認印であろうと、そんな区別無しに、一括して印鑑として取り扱っています。

「実印」とは今日では印鑑登録をしてある印、したがって市区町村長から印鑑証明書をもらうことのできる印ということだけです。もちろん印材が角や石でなければならぬということもなく、氏と名が印影として表示されなければならぬということもありません。ただしゴム印・スタンプ印など変形しやすいものや印影が不鮮明なものは受け付けてもらえないことが多く、印鑑登録をしようとするものは、住所地の市町村役場に、定められた様式で印を押し、住所氏名、生年月日を記入した登録用紙を提出する必要があります。なお、登録の際には運転免許書など、顔写真のある公的な身分証明書の提示を求めて本人確認がなされるので、これらの本人確認書類が必要になります。

印鑑登録の申請を受けた市役所や区役所、町村役場では、早ければその日のうちに、また遅くても一週間もすれば印鑑証明書を発行してくれます。この届出は世帯主・男女の別がありません。未成年者などでも親権者の同意を得て提出できるとされています。

《実印は逃口上を許さない》
実印でも認印でもこれによって判を押した者をさし示し、本人が契約し行為したことを証明する効力に変わりはありません。

しかし、なにぶん認印ということになると、そこらの文具店で買った判や、有り合わせの印でも間に合うので、「これ私の判じゃない、そんな契約をした覚えはない」などと、契約そのものを否認される場合がおこっています。

ところが実印はそうはいきません。改印・廃印のなされないかぎり、印鑑簿に繰り込まれた印鑑紙は、いい加減な逃口上を許さない効力をもっています。認印と効力は同じであっても、その人の判であるという証拠力が違います。まして実印を使った上に印鑑証明書つけさせることができれば、本人が知らぬ間にやられたなどの争い方は絶対できなくなります。